*空打ち・素振り
*空打ち・素振り
○空打ち
打ち方の練習の際、空打ちは最小限にして、なるべく手応えのあるものを打つようにしなくてはいけません。
実際の物を打てば、それに対しての対応のしかたは自然にできるものです。
空打ちというのは、打つ動作を途中で止めるので、実際の物を打って、それに対応して止めるのとは力の入れ方が違います。空打ちのときの竹刀の止め方は難しく、本当の止め方を知らないと、右腕や右肩の力で止めるようなことになりがちです。ことに初心者はなおさらです。
空打ちは、打つ道筋をたどるぐらいの要領で、ゆっくりと竹刀を振り、打つということよりも、足をともなわせて剣体一致を覚えさせることを目的にするぐらいの気持ちで動作すればよいと思います。実際の打ち方は、やはり実際に手応えのあるものを打って、打つ要領を会得するのがよいと思います。
○素振り
素振りは、前に述べた空打ちと同じことで、肩や腕の力で止めるような素振りは、害はあっても益はないから、やらない方がよいです。やるなら刃筋にそった正しい振りと、身体全体で、とくに腰の力と手の握りとで竹刀を止めるような要領で行わなければいけません。