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*残心

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※残心
 打ちは、打ち切ってしまう打ち方がいいです。打ち切りといっても、打ちっ放しとは違います。思い切って打った後も油断をしないで心を残す。すなわち、残心がなければなりません。心を残すといっても、打つ前から次の打ちを予想して打ちを出したのでは、打ちそのものら不十分であるし、心を残したとしても、それは本当の残心とはいえません。思い切って打ち切った後に残す心が本当の残心であります。
昔、高野佐三郎先生は、残心の説明を、「今ここにあるコップの水を少し残そうとして、コップを傾けて水を出したら、全部の水が出てしまった。今度は水を残そうと思わないで、コップの水を全部捨てるつもりで一気にバツと捨てた。そのときに残ったしずく、これが残心なのだ。だから、打ち切ってしまった後に残るのが残心であ。」とこういうようなことを言われたそうです。力を残さないで思い切って打ち切ることが大切です。よくいわれることに、打ちが抜けないからよくないとか、打ちが抜けるからよいとかいわれることがありますが、思い切って打ち切るのを、打ちが抜けるというのでしょう。

※相手に背中を見せない
 剣道は、技を決めたといっても、それで終わるわけではなく、打った後は、残心をしなければなりません。
 残心とは、相手に向き直って構え、ひょっとしたら打ってくるかもしれない相手の動きに備えることです。そして次の打突の準備をします。
 打った相手に対して背中を見せない、という心構えが大切なのです。

※もうひとつの残心の意味
 打った後に油断をしないというのが、ここでいう残心の意味ですが、もうひとつ、心を残すように気合いを込めて打ち込むことも残心といいます。気剣体(気迫・竹刀・体勢)が一致した、すばらしい打ち込みの後には、心が残るということです。いずれにしても、打った直後から、相手の変化に注意して対応できるように心がけなければなりません。
※相手の横を、送り足で素早くすり抜ける。
※姿勢を崩さないように、竹刀を返しながら相手に体を向け、構える。
※相手から視線をそらさないために打った後に、元立ちの脇を、打つ側から見て右から抜けていった場合は、左回りで竹刀を返して、相手に残心を示します。またそれとは逆に、小手などを打って、元立ちの脇を左から抜けた場合は、右回りで相手に残心を示します。こうしなければ、相手に向き直る時に、相手から視線をそらしてしまうことになってしまいます。

※打たれたらよける
 練習時には、打たれる側(元立ちといいます)が、面、小手、胴などを、相手が打ちやすいように空けます。そして、元立ちは、打つ側が、打って抜けていく時にじゃまにならないように、体をさばいてよけてあげます。また、この時、元立ちも、相手が残心を終えるまで目を離さないようにします。※打つ側と、打たれる側の呼吸を合わせる。

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