富勢剣友会、大きな声で元気いっぱい!

*掛け声について

*掛け声について


《剣道術理へ戻る》


◎呼気と掛け声
 我々が打突を行なう場合には、必ずそこに呼気を伴うものですが、この呼気を一層迅速に、かつ旺盛にするため、それと同時に掛け声を発するのです。そしてその掛け声によって、意志の集中が行なわれるから、打突は容易となり、勇気を増し、打ち込む太刀に勢いを加え、自己の気勢を増すと同時に、相手を圧迫し威圧することができるのです。

※掛け声の利
 掛け声の効用をあげれば次ぎの通りです。
一、打突後の大きな掛け声は、相手を威圧し、相手がただちに打ち返せないようにする。

二、相手を追い込んだ時大きな声を発すると、相手はそのため隙を発見されたのではないかと恐れて、無理な打突をしてくるので、その打ちを払い、または流してただちに打つのも一つの方法です。

三、反対に相手に追い込まれて、打突されようとした場合大声を発すると、そのために相手はその打突すべき箇所を覚えられたのではないかと、ただちに打ち込んでくることができないのです掛け声は自分の意志の表現であり、気合いの発言です。これによって、精神を緊張させ、心身の精力を集中し、疲労を軽減するものもので、最も自然にしてかつ動作に適応する力強い掛け声でなければならないのです。
 無用な多言は慎まなければなりません。以上のように掛け声は自分の勇気を増し、撃ち込む太刀の勢いを加え、相手を威圧し、その拳動を制するのです。これにより精神を緊張させて、心身の勢力を集中すると言われているだから、力を要する仕事には皆掛け声を用いるのです。

四.初心の発声。
 初心の間は容易に自然の発声を出すことは出来ないので、努めて、活発強大な掛け声を出して、自分を励まし相手を威圧するのです面を撃つ時は面と呼び、小手を撃った時は小手と呼ぶ。その他はこれに準じます。この外必要に応じて力強く発声します。

五.掛け声による懸け引き。
「 掛け声によって懸け引きをなし、勝ちを制する事もあります。」
 三の声と称するものは、その一つに勝ちを知らせる声と称する声と言います。
 勝って後大きく声を掛ければ、相手はその声に驚き、そのまま畏縮(いしゅく)して続いて打ち出すことができなくなります。次に相手を追い込んだ時など大きな声を掛ければ、逃れられないと思い、苦しいところより無理な動作に出てくるのです。これを受けまたは外して勝ちを得るのです。
 相手の打突する気色を見れば、ただちに大きく声をかけたときは、相手がそのなさんとする技を見破られたと疑い、その疑うところを速やかに自分より撃ち、勝ちを制することができるのです。この種の掛け声の運用は多いです。
好機に用いれば、音声もまた一種の武器になるのです。

《剣道術理へ戻る》

powered by Quick Homepage Maker 4.91
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional