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*姿勢

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※姿勢について
 宮本武蔵の五輪の書に「兵法の身なり」ということで書いてあります。
「身のかかりー体の構えーは、顔はうつむかず、あおむかず、曲げず、目をきょろきょろさせず、額にしわを寄せず、眉の間にしわを寄せ、目玉を動かさぬよう、また、またたきをしない気持ちで、目をややすぼめるようにする。おだやかな顔つきで、鼻筋は真すぐに、おとがい(下あごのこと)はやや出すつもり、首は後ろの筋を真っすぐ保ち、うなじ(襟首)に力を入れ、肩には力を入れないようにする。双方の肩を下げ、背筋は真っすぐに、尻を出さず、膝から足先までに力を入れ、腰をかがまぬように腹を張る。」と書いてあります。これはその通りだと思います。

一.身体均整について
 剣道における構えの姿勢は、その技術の基礎です。
 人の身体は、心のまま動くものではありません。
 特に剣道のように微妙な技術を修練しなければ全身の各部分均整に発達し、自由自在に動かすようになりません。
剣道を学ばんとする者には、まずその姿勢を作らなければならないのです。この姿勢を作ることは、最も大事なことです。
姿勢は自然を得なければならないので、もしこの自然を失った姿勢であると、動作がかたよりを生じ、機敏な動作を欠いてしまうので姿勢は必ず自然でなければならないのです。
姿勢を作るには、第一に、足の踏み方、第二に、上体の保ち方、第三に、竹刀を持っての構え方です。
また頭の上より爪先まで不完全のないように養うようにすることが大切なのです。

二.姿勢の必要
 肢体完全にして強靱にしても、姿勢が悪ければあまり効果はありません。
剣道を学ぶ者はまず正しい姿勢を作ることが大切です。姿勢は技術の基礎となり、根底であるのです。
姿勢が正しければ動作が自在になるのみならず、品位が加わり、勇気を増し、威厳を増大するのです。

三.姿勢の取り方
 姿勢を常に意識していれば自然の体勢を失うことはなく、直立して約半歩の距離に脚を踏み開き右腰はやや前に、左腰はやや後ろに引く気持ちで、中心を失わず両脚の上部に安定させます。すなわち左右の脚の踏み方は前後となるので、やはり上体もこれに従わなければならないのです。肩もやはり右肩がやや前に出て、左肩がやや後ろに引けなければならないのです。しかし多くの人は、左腰および左肩がひけていないので、足が前後の踏み方すなわち斜めである以上、こんな上体は不自然であるのです。従って足が斜め(すなわち右前左後ろ)であれば、上体もこれに従って斜めでなければならないのです。
 上体をわざわざ不自然にすることは避けなければなりません。なおこの際特に注意することは、特に腹を引き、胸を出し、肩に力を入れる癖のある人が見受けますがこのような姿勢の構えでは、自由にしかも竹刀を持って打突することはできません。
 下肢上体とも右自然体の構えをなし、必ず下腹に力を入れて、その他は胸にも肩へも力を入れず、胸の出るものは胸を引き、肩の張るものは肩の力を抜くことに努めなければなりません。次に頭首は垂直に保たなければなりません。
 顔面は上げず、下げず、左右に傾けない。
 胸を出さず腹部に力を充実させ、腰をひかず、膝に力を入れず相手に真向きとなり、縦にも横にも大きく見えるようにして、大山のごとく堂々として姿勢を保つことが大切です。

四.姿勢と精神 
 ただ、竹刀をとることのみならず、絶えず正しい姿勢を保つことが大切です。
 精神はおのずから外に現れるものです。
 姿が堂々としていなければなりません。
 外形に威容なければ内心も勇剛になれないのです。

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