*剣道修行上、基本動作に力をいれることについて
*剣道修行上、基本動作に力をいれることについて
※剣道の修行上、基本的動作に力を入れることについて
いかなる道に入るも必ずそこには、基礎となるものがあります。学問にしても、諸芸能、各種スポーツにしても同様です。まして剣道のような武道は、千変万化、相手の動きに応じて、即刻これに対する技と態度が取られなければならないという極めて厳しいものがあります。この剣道においては、なおさらこの基礎となるべき体の運用、基本的な技、諸作法を徹底的に初期の段階に身につけなくてはなりません。
従って多種多様な技の中には自ら共通な点と、肝要な点があります。これらの共通、肝要な点を取って組立てたものが、基本動作とし、正しい姿勢と確実な打突の方法とを身に付け最も正しい剣道の上達をはかろうとするものであるから、最も周到に、注意深く、熱心に練習しなければならないのです。それによって、自然で無理のない正しい姿勢で身体四肢の運動が自由に敏捷に、打ち、突きも正確となり、間合、気合ということも解ってきます。
基本動作が正しく身についていなければ、悪い痺が出来たり、正しくない動作、技を知らずに使っていたりして、その道を達成することは不可能になります。
千里の道も一歩から始まるように、剣道においてもその第一歩は基本動作をおろそかにせず反復練習しなければなりません。
基本が身についた時にこそ上達の道が開けるものです。剣道においては昔から基本動作を重視して来たし、現在もまた重要視しているのです。