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*剣尖の活動

*剣尖の活動


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剣尖の活動
一.剣尖は常に活動している
 我々の体は、心臓の収縮および伸張と、呼吸作用によって、常に一定の調律を保って振動しているものであって、静止しているものではありません。従って竹刀を構えたときは、その剣尖は常にこの調律によって絶えず移動するのが自然です。
 また相手を攻撃するには、この調律に従わなければならないものです。
 昔から「剣尖は絶えず小波の起伏するごとく動かせ」あるいは「せきれい(水鳥)の尾の上下するごとく動かせ」と言い伝えています。それは相手に自己の動作の発動を知らしめず、かつ調子よく、迅速に打つ出すことができるからです。

二.実と虚
 剣尖は、吐きながら下げ、吸いながら上げるのが自然です。
 打突は必ず吐きつつ行なうのですから、相手の剣尖が下がった時、すなわち吐き終わった瞬間に打突を加えれば、相手はただちにこれに応じられなくなるので、完全に打突することができるのです。だから吐く時は実でありって、吸うときは虚なのです。
 昔より「実をさけて虚を打て」とは、よくこのことを教えたものです。
 剣尖には、絶えず精神がこもり、力に満ち、威力を備え、相手の剣尖と自分の剣尖との間には、ゴム糸を張り渡したように、出しては引き、引いては出しつつ常に両剣尖に注意し、その関係を失わずして進退することが大切です。

三.剣尖の威力
 相手を攻めるときには、剣尖を相手の拳につけ相手の構えを砕く気持ちで、退くときは防護する心得で退くこと。
 剣尖には精神籠り、力満ち、相手を攻めつけ押さえる威力が備わることが大切です。

四.上下運動
 剣尖は絶えず小波の起伏するごとく、あるいは水鳥の尾の上下するごとく動かすべし。これにより動作の起こりを相手に知られず、調子よく迅速に打ち出すことができます。また相手の剣尖との関係を絶つことなく、あたかも相手の太刀が自分の太刀との関に一筋の糸が張ったように、出しては引き引いては出し進退することが大事なのです。

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