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*切り返し

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※切り返し
  切返しは、剣道基礎訓練として大変重要なものです。
 切返しの中には、剣道の大切なもの姿勢、構え、目付、間合、体捌き、手の内の作用、打突の機会等が、すべて含まれています。
 姿勢、構えについては、まず相手から目を離さないことです。
 下半身をしっかりとし、上半身を柔らかくします。
 切返しを繰り返し練習していますと、自然とそうしたことが身についてきます。
 最初に正面打ちですが、これが最も大切です。必ず一足一刀の間合から、しっかりと打ちます。又、元立ちは面打ちをさせた時には、体当たりをしてはいけません。
 打つ人の勢いに従って、後ろに下ってあげるのです。
 左右面は、子供のうちは大きくゆっくりと正しくしましょう。
 元立ちは子供の面打ちを伸ばすために、出来るだけ面の近くで受けるようにして下さい。
 子供の竹刀が当たる瞬間に、元立ちは手の内をしっかりと締めます。はじき返すのもよくないし、弱過ぎるのもよくありません。また、切返しは一息でやらなければなりません。
 一息の切返しとは、しっかりと息を吸って全力で正面を打ち息が切れるまで延ばします。しっかり延ばした後で大きく息を吸い、少しずつ吐きながら左右面を打ちます。この間は息を吸ってはいけません。ただし、人によって体力や技量は異なりますので、大人と子供、総ての人に同じ本数をさせる必要はありません。子供の技量や体力によって、それぞれに合った切返しをさせるのが、元立ちの大切な任務です。
※本数はなにも九本である必要はないのです。
※切返しは、掛る方よりも受ける方(元立ち)が大切です。
 受け方一つで上達の仕方がずっと違ってしまいます。
 今、切返しは二回だけで終ってしまう場合が多いようですが、あれは間違いです。
 気力や体力が続く限り、続けさせることが必要なのです。そうすることによって、手の内や体捌き等、様々な事柄が自然と身に付いてくるのです。
※切り返しの練習の必要
 切り返しは剣道を学ぶものに欠かすことのできない練習方法です。これによって前後左右の進退を軽捷にし、身体手脚の力量を増し、その動作を軽妙自在にして気息を長くし、打突を正確自在にし、心、気、力の一致を作るいわゆる悪力のあるものは悪力を去り、力足ないものには力を増し、左右の腕力を平均に発達させ、裏表の打ち方を平等にするのです。
※切り返しの方法
 切り返しの方法は中段の構えに立ち上がり、相手の掛け声を発したときに振りかぶり、左右の手を伸ばし、左右の足を踏み込み、相手の表面へ打ち込む。これを受け止めたときは、ただちに上段にかぶり裏面に打ち込む。このように表裏の面を交互に精神を込め一心に体力の続くかぎり少しの休みなく大きく早く、手脚を共にし、腕疲れ息尽きたるときは上段に振りかぶり、正面に両腕を伸ばし両足を進め[面]と大声を発し、充分に打ち込み後退して休息します。
※進むときは必ず右足より、退くときは左足より行います。
 間合にはなるべく遠く離れ、鍔元を打たず、剣先より四・五寸下がる物打ちの部分にて打つようにします。なるべく遠いところより手を伸ばして足を踏み込み、手で打たず体をもって打つような心得にして、充分に身体を動かし、身体屈伸自在にするようにします。
※切り返しはとくに初学に必要
 初学の者は初めより勝負を望み、技術の未熟も顧みず、面小手などに目をつけ勝ちを求め、姿勢太刀筋を乱し、手打ち、気を込めず、体を動かさず、手先のみで勝負を争う。そこで、さまざまな悪癖を生じ、進歩することがない。
 初心の間は勝負を念頭に置かず、もっぱら姿勢を正して、動作を機敏にして、手の返りを自由にして思うままの動作をなし得るまで切り返しを練習するのです。
※切り返しは進歩の近道
 初めより繊細な技を試みるときは、かえって心に迷いを生じ進歩することが遅くなります。
 切り返しは一見技術の進歩が遅いように思うが、最も進歩の早いことを忘れてはならない。
 切り返しを充分に練習すれば、平時の稽古は言うまでは及ばず、試合においても左右の手はよく返り、益を得ることが大きいのです。
※単独の練習
 切り返しを練習するには必ずしも相手を必要とせず、単独でなし得ることができる。
 相手は前に居ると思って気合いを込め、姿勢を正し、行う。
 竹刀を振って練習するときは、技術の練習にもなり、身体の運動にも有益にもなます。従って毎日暇があるとき利用して行うことが大切です。初心者は初めより道具を用いず、互格の練習をしないで、素面にて上級者に向かい、充分切り返しを練習しなければならないのです。
※切り返し(打ち返し)
 現在一般に行われている切り返しは、「正面→前進しながら左右面(4本)+後退しながら左右面(5本)→正面→左右面(9)→正面」の要領です。昇段審査ででもこのように統一されています。(切る)という用語が整理され「切り返し」が「打ち返し」となりましたが、本来「切り返す」という一つの用語で、「攻めたものが、いったん引いてまた攻め返す」意味で使われていました。
 昔の練習では左右の面は不規則でもよく、むしろそれを受けるほうに練習の意味があったようです。
 切り返しでは、足捌きが良くなる、手首の返しが良くなる、間合いの感覚がつかめる、打ちが強くなる等、切り返しの練習自体の効果にあわせて、スピードや全身の瞬発力を育成したり、さらに気力も充実させる効果をねらって本数を50本増やし行ったり、追い込みで行ったり、胴の切り返し、面と胴の組み合わせて、切り返しを練習する方法もあります。

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